スカイ・ネイル
「リース!」
「・・・・・・!」
目を開けると向かってきていたはずの女性は消え、そこにはこちらをじっと見つめるルチルの姿。
どうやらまた夢を見ていたらしい。
「なんだかうなされてたわよ。やな夢でも見たの?」
「・・・ああ。ちょっとな・・・」
体を起こし軽く後頭部をさする。
特に問題無さそうだと判断したルチルは笑顔を見せると、すぐそばの川辺を眺めに一人足を走らせた。
エシャロットさんと別れた後、俺たちは降り出した雨を凌ぐため近くの林の下に避難した。
辺りも暗く見通しも悪かったため結局その日はそのままそこで一夜を明かすことになった。
先を急ぎたいレイは不満そうにしていたが、ルチルのことを気にかけてくれているのかまたどこかへ行ってしまうということもなく俺たちに付き添ってくれている。
なんだかんだ、いい奴なんだよな。
打ち解ける様子は一ミリもないけど。
そのおかげもあってか旅は順調に進み、特に敵襲に合うこともなくノワール国王が言っていた川辺まで辿り着くことができた。
その途中でルチルは無事に目を覚まし今ではすっかり回復している。