君との恋のエトセトラ
「凛、大丈夫?」

荒い息がようやく落ち着くと、航は心配そうに凛の顔を覗き込む。

「うん、大丈夫」

凛は瞳を潤ませながら頷くと、甘えるように航の胸に身を寄せてきた。

「ごめん、無理させたね。可愛くてつい…」
「ううん、平気」
「ごめんな。俺、なんでこんなに余裕ないんだろう。凛に触れると、理性も何もかもどこかに吹っ飛んじゃって…。こんなに可愛いのにいきなり色っぽくなるとか、信じられない。翻弄し過ぎだ」
「ええ?!私のせいなの?」

凛は目を丸くして拗ねた顔になる。

「あはは!そうだ、凛のせいだよ。いつもは、守ってやらなきゃって思うほどあどけなくて可愛いのに、ベッドの上では大人の色気を漂わせて俺の理性を奪う。しかも…」
「しかも?」

凛は顔を赤くしながら小さく首をかしげた。

「そんな凛を知っているのは世界中で俺一人。俺だけが凛に触れられる。そう思うとゾクッとして止まらなくなる。凛の滑らかな肌も、ウエストの艶めかしいラインも、柔らかい胸も、全部俺だけのものだ」

そう言って、また凛の身体に手を滑らせる。

「凛…。ずっと俺だけの凛でいて」

返事をする代わりに、凛は自ら唇を寄せて航に深く口づけた。

互いの指を絡めて握りながら、二人は何度も深いキスを交わし続けていた。
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