まさか私が告白されるなんて
そして放課後前のホームルーム終了後、即座に彼のもとに行った。

「お待たせ」と言って。

「今日、行きたいところがあるって言ったけど、それは完全に僕のエゴでしかないんだけど、いいかな」

エゴ。
琢磨君が個人的に行きたい場所だから引け目を感じているのだろうか。

「別にいいよ。でも、一応どこに行きたいのか教えてほしいけど」

無いと思うけど、私の苦手な場所だと困る……

「映画なんだけど」
「映画?」

まさかあの有名な、映画館デート?

「恋愛映画なんだけど、いい?」

そう言って彼はパンフレットを渡してくれた。

その内容を見ると、とても面白そうな映画だ。

だけど、ここで私は、ある事に気がついた。

映画ってお金かかるのよね。

「ごめんなさい。私お金がないからいけないかも」

かもじゃなくて、確実に行けないよ……
残高、600円くらいしかないんっだもん。

「そうか、忘れてた……」

そう言ってうなだれる琢磨君。
それを見ると申し訳なくなってくる。
私もできることなら行きたいよ。

待って!?

「でも、私、もしかしたら行けるかも」
「え?」
「明日から昼食代として使うお金を安くしたら。今日は、琢磨君にお金を借りなくちゃ行けないけど……」

私は元々お昼ご飯についてはあまりお金をケチってはいない。
それには、私が普段からバイトでお金を稼いでいるという事がある。
それに、ご飯代を節約するのが嫌なのだ。
お腹を減らしたくはない。

だが、琢磨君との映画館デートに行くためなら昼ご飯が少なくなるのは構わない。
それにいつもご飯を食べ過ぎて、少し太ってきている。
だからいいダイエットの機会なのだ。

「本当にいいのか?」
「うん。だって私も観に行きたいし。お金は借りていい?」
「もちろん」
「ありがと!」

私がそう言うと、琢磨君の顔が明るくなる。
それを見て私も嬉しくなった。

「行きましょ」

私は笑顔でそう言った。
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