まさか私が告白されるなんて

「なんでいるのよ」


私は再度呟く。

「どうしたの?」

同僚である佐山幸香(さやまさちか)がそう言った。

「ちょっと彼氏が来てた」

私はそう返事をした。

「え? 彼氏いたの?」

そう、幸香が言った。驚いた様子で。

そう言えば幸香には彼氏ができたこと言ってなかった。

「うん。この前出来たの」
「えー、うらやましーな。てか、誰?」
「あの人」

そう、私は琢磨君を指さす。

「へー」そう、彼女は頷いた。

「イケメンね」

その言葉を聞いた瞬間びっくりした。
びっくりと言えば語弊が生ずるかもしれない。
だけど、私の彼氏という立場の琢磨君がほめられたのだ。
こんなの初めてだ。彼氏がほめられるという状況なんて。

なんだか私がほめられているようなむずかゆい気持ちになった。
感情が高ぶるのを感じる。

「なんで、山本さんの顔が赤くなってるの?」
「いや、その」

理由は分かってるんだけど、言うのが恥ずかしい。

「もしかして、自分の彼氏がほめられて嬉しいの?」

言われちゃった。その瞬間火が吹いたかのように体が熱くなる。
照れと、羞恥の気持ちでもう、この場から逃げたい。
だから来てほしくなかったのに……
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