まさか私が告白されるなんて


「水菜はね、昔ね、」
「本当に、本ばっかり読んでる子だったの」
「遊びに行かせても、スポーツとかあまり好きじゃなくてね、すぐに帰りたいって言ったの」

お母さんの私の昔話が過熱していく……。
いいとは言ったけど、やっぱり恥ずかしい。
でも、割り切ったらさっきよりは恥ずかしさが少しだけましになった。
そもそも、琢磨君が聞きたがっているのだから。

でも、それと同様に、昔の嫌な記憶も思い出されてくる。
昔は、ゆったりとしていたから、何事も行動が遅かった。
漫画に集中したら、周りが見えなくなったし、話しかけられても返事が遅かった。

だから虐められてた。

お母さんの話を聞いてるうちに、昔の私、そして今の私を軽く卑下してしまう。
今の私って、本当に変われてるよね。

思えば、私は高校でも自身は無かったし。友達もいなかった。
だから、琢磨君に告白されたときも、勘違いだと思ったのだ。
そんなことを考えながら、スカートのすそをギュッと指でつまむ。
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