まさか私が告白されるなんて

なんだか不思議な空間だ。
だって、私たちは二人で小説を読んでいるんだもの。
隣の琢磨君を見ると、微笑みかけてくれて、それがまた嬉しかった。

こういうのって、別に二人でやる意味はないと思う。
でも、それは単なる感情抜きの話だ。

私はこの状態。
琢磨君と一緒に読んでいるという状況が楽しくてたまらない。
でもちょっと琢磨君を意識するあまり、少し読むスピードは遅くなっているかもしれないけれど。

小説を熱心に読んでいる琢磨君を見るのは楽しい物なのだし。

そのまま、至高の時間は過ぎていく。
そして私はパンと、本を畳んだ。
最後まで読めた。

「はあ、面白かった」

そう小声で言って、琢磨君を見る。
まだ少し読み終わっていないようだった。
なんだか複雑そうな本だったもんね。

今私が読んでたのは、軽くてサクサク読み進められるタイプのものだったけれど、
琢磨君のは、少なくても一日じゃ読み切れないものだもの。
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