愛を秘めた外交官とのお見合い婚は甘くて熱くて焦れったい
 胸に添えられた彼の手が、緩急をつけながら刺激をする。痛みを感じない程度に加減されているが、徐々にそれでは物足りなくなってきた。

「あっ」

 彼の指が胸の頂を掠めた瞬間に、声をあげた。それに満足そうな顔をした千隼さんは、おもむろに先端を口に含んでしまった。

「はぁ……あぁ」

 舌で転がされ、甘噛みされる。
 もう片方は絶えず指で刺激を与えられ、たまらず背を逸らせた。そうすることで剥き出しの胸を彼に押しつけてしまうのに、初めて与えられた快感にかまっていられなくなる。

 静寂な室内には、絶えずあげる私の嬌声が響いている。
 胸もとの愛撫に翻弄されている間に、彼の片手が下腹部を滑っていく。足の付け根の辺りをさらりとなでられて、全身が小さく跳ねた。

 息を荒げる私にかまわず、千隼さんは残っていた衣服もすべて取り払っていく。それから彼は、脚の間の茂みにそっと手を這わせた。

「やぁ……」

 羞恥は快感に塗り替えられて、強い刺激に背中がゾクゾクする。
 無意識のうちに体を捩って抗えば、逃げ腰になった私を彼が優しく押さえ込んだ。

 どうしていいのかわからなくて、逃げる代わりに彼の背に縋りつく。
 未知の感覚に怖気づいた私に、千隼さんが慰めるように口づけてくれた。

 舌を絡ませることに夢中になっているうちに、彼の指が体の奥へ入ってくる。異物感に眉間にしわを寄せてしまったが、しばらくすると慣れてしまう。

 下腹部の疼きが止まらず、きつく瞼を閉じた。体が小刻み震え出し、彼の背に添えていた手に力がこもる。

「ああぁ……」

 大きく膨れた快感は一気に爆ぜ、背を大きくのけ反らせる。
 私に覆いかぶさった千隼さんは、顔中にキスを降らせていった。
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