Hush night
揺れる車内で安心感に浸されていると、麗日がこてんと自分の頭をわたしの肩に乗せてきた。
「うるの隣にいると眠くなる」
それは褒められてる……?
一瞬不安になったけれど、わたしも彼の隣にいると睡魔が襲ってくることがしばしばある。
それは相手に安心しているからで、麗日もわたしに対してそう思ってくれているのだろうと推測し、勝手に嬉しかった。
わたしが彼にとって安心する存在なのだということは……、少し複雑だけれど。
「あー……寝そう」
彼からこうやって甘えてくるのは中々見られない気がする。
外では冷酷無慈悲の【レイ】なのに。
わたしの前では優しく温かい麗日。彼そのものなのだ。
スー……と小さく寝息を立てて、麗日はわたしの肩で寝てしまった。
あまりにも幼い寝顔に、少し胸が温かくなる。
改めて綺麗な顔立ちだな……と、何度見ても飽きない美麗な人。
その魅力は底なしで、彼の存在自体が猛毒のようだと思う。