宿り木カフェ
家に帰り、腹立たしさが消えないまま風呂を済ませベッドに倒れ込む。
婚活サイトで会った男性は皆最低だった。
そして今まで交際した男性を振り返る。
皆、紳士にエスコートしていた。
お金なんて私は一度も払わなかった。
彼らは私をきっと腕時計感覚で見せびらかしていたのだろう。
でも私だってその価値があると思って、当然だと思っていた。
それが歳がもうすぐ30というだけでこの扱い。
「あー若い頃に戻りたい」
私は心底そう思いながら眠りについた。
翌朝、だいぶ腹立たしい気持ちも収まってきたので婚活サイトを開いてみた。
そこには色々なメールに紛れて、松本さんからのメールが来ていた。
『先ほどは失礼しました。
食事代を振り込みたいので、口座を教えてもらえないでしょうか』
私はその文面を見て固まっていた。
口座?!聞くのは口座なの?!
ここは普通、今度は僕が奢りますからご予定どうですか?とかでしょう?!
私はまたこのメールを見てふつふつと怒りが湧いてきた。
だってこれは、貴女に興味はありません、と言っているのと同じだ。
こちらが振るのはわかる。
でもあんなオタクに振られたのは、私のプライドを酷く傷づけた。