姉の許婚に嫁入りします~エリート脳外科医は身代わり妻に最愛を注ぐ~
 どうしよう。今夜はわくわくしすぎて眠れないかもしれない。なにせ初めてのデートなのだ。

「お弁当、作りましょうか? 材料、今から買いに行ってきます」

 時刻は午後十時だけれど、少し遠くのスーパーならまだ営業しているだろう。

「もう遅いし大丈夫だよ。明日はどこかで外食しよう。百花のお弁当はまた次の機会に楽しみしてる」

 雅貴さんがそう言ってくれたので甘えることにした。次のデートを示唆してくれたのもうれしくてたまらない。

 ベッドの中で目を瞑る。早く明日になってほしかった。
 

 翌日。

 朝から二時間車を走らせ、到着したのは太平洋沿いにある広大なひまわり畑だ。

 なだらかな傾斜がついた畑には、時期尚早にもかかわらず、何万本ものひまわりが咲き誇っている。
 
 青い海と空を背景に、太陽に向かって花開く姿はとても勇ましく、強い生命力を感じた。

「うわあ、写真や映像で見るよりもずっときれいですね!」

 実物は格別だ。

 ひまわり畑の通路で思わずはしゃぐ。高さの違う種類のひまわりが植えられていて、子どもたちが背比べしていた。ペットも入れるみたいで、カートに乗ったワンちゃんたちとすれ違う。ひまわりと記念撮影している姿がかわいらしい。みんな笑顔でとても楽しそうだ。

「たしかに絶景だな」

 雅貴さんもどこまでも広がる黄色い世界に感動しているようだった。

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