姉の許婚に嫁入りします~エリート脳外科医は身代わり妻に最愛を注ぐ~
 私だけを愛してもらえるなんて絶対に叶わないと思っていた。

 なれても二番目、それすらも望めないのではと何度も頭をよぎったのだ。

 それが今、ただひとつしかない彼の深い愛情に包まれている。

 胸がいっぱいになり、まぶたが熱くなった。

「百花が望むなら、これからは毎日ささやくよ」

「本当にお願いしますよ……」

「喜んで」

 微笑む雅貴さんが顔を寄せてきた。唇が触れ合って、ソファの上に押し倒される。

「あっ……」

「抱かせて、百花。散々焦らされて我慢の限界だ」

「……それは私のセリフです。結婚式の夜だって、本当はしてほしかったのに……」

 つい恨み言を並べた。私のほうが何度も色仕掛けして、彼にかわされてきたのだ。

「百花が俺を好きだと知っていたら、初夜に抱き潰していたよ」

「抱き潰すって……」

 冗談ではない様子の彼に、私は焦る。

「んっ……待ってください……っ」

 再びキスが降ってきて、とっさに彼の胸を押し返した。

「どうして? 百花も我慢の限界なんだろ?」

「そうですが、お風呂に入らせてください……」

 初めてだからまずはしっかりと身を清めたかった。

 真剣な表情をして訴えたら、雅貴さんは了承してくれる。私だけでもいいと思っていたのだけれど、彼もシャワーを浴びると言うので先にバスルームを使ってもらった。

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