姉の許婚に嫁入りします~エリート脳外科医は身代わり妻に最愛を注ぐ~
『えっ?』

『元気がないね』

 普段通りにしていたつもりなのに、あっさり見抜かれておろおろした。

 私がわかりやすいタイプなのか、彼の洞察力が鋭いのか。

『実は今日……もやもやしたことがあって』

 素直に胸の内を吐露した。

『もやもや?』

『……はい。恋愛相談に乗ってもらってもいいですか?』

『俺でよければ』

 今日の出来事を雅貴さんに聞いてもらう。

 クラスメイトの男の子に告白したら、『二番目でもよければ付き合ってもいいよ』という、なんとも微妙な返事をもらったのだと打ち明けた。

『二番目? それって百花ちゃんを浮気相手にするってこと?』

 雅貴さんは当惑を隠しきれない様子だ。

『いいえ。その男の子にはつい最近まで彼女がいたけど、振られたんだそうです。でも諦める気はないので、これからも私を一番に好きになれなくてもいいなら付き合ってもいいよ、って。だから私は浮気相手じゃなくて、彼女の代わりにされるみたいな感じなのかな』

 まさかそんな中途半端な気持ちを返されるとは思ってもみなかった。好きか嫌いかではなく、二番目だなんて。

『彼に嫌われているよりは、付き合ってもいいと言ってくれたのはうれしかったんです。だから今はまだ二番目でもいいかなと思うけど』

『俺の考えを言ってもいい?』

『はい、聞きたいです』

 雅貴さんがどう感じたのか、率直な意見がほしかった。

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