シェフな夫のおうちごはん~最強スパダリ旦那さまに捕まりました~
その日は早朝から祖母は出かけていた。
明人は、祖母が朝の5時半に帰宅した音で目を覚まし、1階へ降りていった。すると、祖母が魚介の匂いをぷんぷんさせながら「おはよう」と言った。
「……おはよう。何それ?」
「さっき海から上がったばかりの魚を買いに行ったら網に引っかかっていたからタダでもらったんだよ」
祖母の手に持つビニール袋の中には巨大なエビが入っていた。
「え、もらった? まだ生きてるの?」
「ああ。これは刺身にしたらうまいよ。茹でてもいいね」
笑みを浮かべながらそう言う祖母に向かって、彼はつい懇願する。
「エビフライ、とか」
「え?」
「食べたい」
祖母がどうやって作り方を知ったのかはわからない。
駄菓子屋のおばさんに聞いたのか、もしかしたら作り方くらいは知っていたのかもしれない。
祖母は見事にエビフライを作り、その日の晩ごはんに出したのだった。
「凝ったソースは作れない。だから、醤油で食べな」
おそらくタルタルソースの作り方を知らないのだろう。しかし、それでも彼にとってはよかった。
まさかのエビフライが食べられるのだから。
ひと口食べると彼は驚き、思わず声を上げた。
「え? 美味っ! こんな美味いの初めて」
目をきらきらさせる明人を見た祖母が声を出して笑った。
「そりゃあそうさ。さっきまで生きていたんだ」
この日、祖母と明人は初めて会話をしながら食事をした。
明人は、祖母が朝の5時半に帰宅した音で目を覚まし、1階へ降りていった。すると、祖母が魚介の匂いをぷんぷんさせながら「おはよう」と言った。
「……おはよう。何それ?」
「さっき海から上がったばかりの魚を買いに行ったら網に引っかかっていたからタダでもらったんだよ」
祖母の手に持つビニール袋の中には巨大なエビが入っていた。
「え、もらった? まだ生きてるの?」
「ああ。これは刺身にしたらうまいよ。茹でてもいいね」
笑みを浮かべながらそう言う祖母に向かって、彼はつい懇願する。
「エビフライ、とか」
「え?」
「食べたい」
祖母がどうやって作り方を知ったのかはわからない。
駄菓子屋のおばさんに聞いたのか、もしかしたら作り方くらいは知っていたのかもしれない。
祖母は見事にエビフライを作り、その日の晩ごはんに出したのだった。
「凝ったソースは作れない。だから、醤油で食べな」
おそらくタルタルソースの作り方を知らないのだろう。しかし、それでも彼にとってはよかった。
まさかのエビフライが食べられるのだから。
ひと口食べると彼は驚き、思わず声を上げた。
「え? 美味っ! こんな美味いの初めて」
目をきらきらさせる明人を見た祖母が声を出して笑った。
「そりゃあそうさ。さっきまで生きていたんだ」
この日、祖母と明人は初めて会話をしながら食事をした。