緒臣くんのキケンな誘惑。
正体






『おともだちになりたい…!!だからおなまえおしえて!!』

『おともだちに……』

『わたし、しゆっていうの!』

『しゆちゃん……?』

『そうだよ!あなたは?』

『…えっとね、』


目の前には小二の私と同じぐらいの身長の、とっても綺麗な女の子。
髪の毛はボブぐらいの長さで、大きい目は涙で潤んでいて。
どこか守ってあげたくなるような、そんな感じがする。

私が名前を聞くと、少し頬を染めて嬉しそうに口を開いた。







ピピピピ─────……


「……」


ピピピピ─────……


「…んー」


うるさいなあ……良いところだったのに邪魔しないでよ……。

そう思って目を瞑ったまま音の鳴る方へ手を伸ばすと。

…ガンッ


「いった……っ!!」


手が何かにぶつかって大きな音が鳴る。
反射的に手を引っこめてパチッと目を開けると、どうやらベッドの頭の角に手をぶつけたみたいだった。



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