断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~

第31話 タイムラインは王子ルート?

 新学期も目前の今日、ようやく三人で集まった。
 序盤から未希の機嫌が下降気味。
 そんな予感はしてたけど、なんとか穏便(おんびん)に済ませたいっ。

「なんで王子に呼ばれたこと、行く前にわたしに報告しなかったのよ?」
「だって未希、忙しいって言ってたじゃん。それに健太にはちゃんと相談したし……」
「そのビスキュイの怪我の(くだり)、ヒロインイベントなんだけど?」
「えっ? だって健太、イベントじゃなさそうだから問題ないだろうって」
「ごめん、姉ちゃん。俺の判断ミスだった」

 すまなそうに健太が頭をかいた。
 コレ、なにげに日本にいたときからのクセなんだよね。

「ゲームではユイナ個人がお茶会に招待されることになってたからさ。それとは別件での招待かと思ったんだよ」
「どうしてユイナそっちのけでわたしだけが招待されたのかな? 強制力が働いてたら、その場にユイナがいてもおかしくなさそうなのに……」

 ユイナいてこそのイベントだ。
 その上でハナコを巻き込むのなら、まだ話も分かるんだけど。

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