断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~

第7話 とりあえず現状把握2

「ほかにも攻略対象はいるけど、今んとこハナコに接点はなさそうだから割愛(かつあい)するね」
「おっけ。あんま情報詰め込まれても、わたしも対処しきれそうにないし」

 とりあえず今後の方針が決まったので、大分気持ちが楽になった。
 ホント未希がいてよかったって思う。

「ところでさ、わたしも山田もユイナもほぼ日本名なのに、どうして未希はジュリエッタなの?」

 ハナコ・モッリなんて、ぜんぜん西洋の公爵令嬢っぽくないし。
 対して未希はジュリエッタ・プティだなんて、やけにコジャレた名前だ。

「ああ、それはゲーム内で主要人物だけは、名前を好きにカスタマイズできる仕様だったからじゃない?」
「なるほど。ジュリエッタはモブ令嬢ポジションだもんね」
「そういうこと。国名もヤーマダ国じゃなくて、初期設定(デフォルト)ではフランク王国だったし。悪役令嬢はドロテアだかドロリスだか、確かそんな名前だったはずよ」
「はずって、ずいぶんと情報が曖昧(アイマイ)だね」
「当時わたしがどれだけの数、乙女ゲームやってたと思ってんのよ」

 やばっ、未希の顔がすんってなってる。

「それにわたし日本では、ひ孫までこの腕に抱いたのよ? あんたのためにこうやって遠い昔の記憶を思い起こしてあげてるんだから、もっと感謝してよね」
「ひ孫まで……」

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