断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
「それでおしまい?」

 残りふたりだけなら、まだ対応できそうな気がする。

「ううん、あと留学生がいる」
「留学生? そういや、いたね。ロレンツォ・リッチだっけ?」
「珍しいね。華子が覚えてるなんて」
「うん、顔が好みだったからそのキャラだけプレイした覚えがあって」

 でも結局は面倒くさくなって途中でやめちゃったんだけど。

 昔からイケメンは外国人顔の方が好みだったんだよね。
 せっかく乙女ゲームの世界に生まれ変わったのに、日本人ばかりに囲まれてるってホントどういうことよって感じ。

「ロレンツォはゲーム内の顔のままいるけど……」
「マジで?」
「うん、うちらの環境で当てはまる人間がいなかったんじゃないかな」

 へぇ、生で見れるなら会ってみたいかも!

「今んとこユイナはロレンツォルートは手付かずみたい」
「あーなら下手に接触しない方がいいかな。ユイナ、ライバル心高めだから」
「でもあんた好みの顔なんでしょ? 会ってみたくなったりしない?」
「今思い出したんだけど、確かロレンツォって性格が気に入らなかったんだよね。なんか自分が言ってることが一番正しいみたいな? 我が道を行ってて聞く耳持たなくてさ」
「あー、それ。同族嫌悪ってやつね」

 ぼそっと言われ、耳を疑った。
 てか、未希の中でわたしそんな認識になってんの?

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