断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~

第3話 終わりの日

「華子先輩、山田先輩をあんなふうに振るなんて、一体どういうつもりなんですか?」
「は? 何よいきなり。長谷川には関係ないでしょう?」

 階段を降りかけたとき、後輩の長谷川ゆいなに呼び止められた。

 ゆいなは一個下の後輩。美少女が入学してきたって学年中の男子が騒いでたほど、あざと可愛い系の顔立ちだ。

 性格は小悪魔系、男の前でだけドデカイ猫をかぶっている。そんなわけで女子からはすこぶる評判が悪かった。

(ま、正直わたしは気にも留めたことはないけどね)

 自分で言うのもなんだけど、容姿端麗ってわたしのためにあるような言葉だ。何かとやっかみを受けるのは、わたしもゆいなと似たようなものだった。

「関係あるから言ってるんです! ショックのあまり山田先輩、もう一週間も学校に来てないんですよ!?」
「知らないわよそんなこと。心配なら見舞いにでも行ってきたら? ああ、山田財閥ご子息の家だもんね。長谷川程度じゃ門前払いされちゃうか」

 鼻で笑ったらゆいなの顔が一瞬で真っ赤になった。やだ、軽いジョークだったのになんだか図星だったみたい。

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