断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
第四章 その王子、瓶底眼鏡につき

第20話 お茶会へようこそ

 ユイナのお茶会イベントはすぐに起きた。
 まさに健太が言ってた通りって感じ。

 時は放課後、場所は学園の裏庭。
 魔法でクロス広げたり、ポットやカップを並べたり。ユイナがひとりでテーブルをセッティングしてる。

 おお、すごい。なんだかマジックショー見てる気分。やっぱ魔法が使えるってうらやましいな。

 わたしと未希は生垣を隔てた別のテーブルでお茶してる。
 陰になってて向こうからは見えない位置だし、ここは何気に穴場スポット。
 のぞき見してても変に思われることもないんだ。

 万が一ひとに見られても、ただのティータイムって押し切るつもり。
 念のため令嬢口調は崩さないよう気をつけないと。

「あら? いちばん乗りは健太みたいね」

 ぶつくさと文句を言いつつも、健太は率先して準備の手伝いしてる。
 イヤイヤを装ってるけど、ユイナと一緒にいれてなんだかとってもうれしそう。

(ゲームの強制力が働いて、いま健太はケンタなんだろうな……)

 ゲーム内でケンタってツンデレキャラらしくってさ。
 健太の性格知ってる身としては、ちょっと笑っちゃうんだけど。

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