御曹司は高嶺の花に愛を刻む
陽平はそのまま、私を後ろ向きにさせた。

「菜由」

陽平は、座ったまま、ドレスのファスナーをツーっと腰まで下ろした。
そして腰を指でなぞる。

ゾクゾクっと全身に電撃が走るような刺激が駆け巡る。

「こんなのが、隠れてるなんて、誰も思わなかっただろうな」

そして、隙間からお腹へ手を入れて、おへそのピアスをチャラっと触った。

「これとか」

そしてスーッと手がまた離れた。
パサっと音が聞こえる。
ジャケットを脱いだのかな。

部屋は、ダウンライトも付けずに月明かりのみ。

振り返れば、ジャケットとネクタイを外した陽平が、妖艶な顔つきで私を見つめていた。

「みんな見てた。菜由を。」

ふくれてる?
ヤキモチ妬いたの?

「そうだった?」

そういうもんだと思ってたけど、違ったのかな?

「ああ。お袋はともかく、麗ちゃんと菜由が並ぶと目立ちすぎだ。兄貴も、ずっとソワソワしてたろ」
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