恋の病に、堕ちてゆく。
準備ができたと大我に廊下から叫ばれて、着替え用に昨日洗ったワイシャツを持って出た。


「新しいスエットを用意してあるよ」

洗面所の前にいた青波はそう言って、ダークブラウンのバスタオルも渡してくれた。

洗濯機上の棚には昨日と同じように黒いスエットが綺麗に畳まれて置かれている。
準備してくれたんだ…。


「手鏡は洗面台にある。廊下で待機しているから、助けが必要な時はすぐ呼べよ」

「ありがとうございます」


洗面所の扉を閉める。

意地でも呼ばないけどね!


スエットと共に置かれた下着上下を見てそう思った。男の人に下着を用意されることが、どれだけ恥ずかしいことか分からないよね!本当に無神経!
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