好きのちヒミツ
プロローグ 天音side
「ピピピピ ピピピピ 朝だよ 天音ちゃん」
小学生になるときにもらった某キャラクターのけたたましい声に起こされるところから私の1日はスタートする。
階段を降りていくとお母さんのお味噌汁の匂いがふわふわと漂ってきて今日はなんのお味噌汁かなと少しわくわくしながらキッチンに
顔をのぞかせると、お母さんは私とお父さんのお弁当をせっせと作っていた。
「お母さんおはよう あれ、お兄ちゃんは?」
「おはよ、天音。碧なら今日雑誌の撮影があるからって朝ごはんも食べずに飛び出して行っちゃったのよ」
まだ眠い目を擦る私をお母さんはふふっと見つめたあと、「そういえば、天音は今日はレッスンだけで仕事は入ってないのよね」とカレ
ンダーを見ながら確認している。
明日は16時からMVの撮影ねと独り言を言いながらお母さんも朝ごはんを食べ始める。天気予報を見ようとテレビをつけると、ちょうど
CMにお兄ちゃんが写っている。私のお兄ちゃん碧《あお》はモデルで、私はアイドル。最近は人気も出てきてレッスンに撮影と忙しい
日々を送っている。
仕事の準備でバタバタしているおかあさんに「いってきます」といって外に出ると向こうの電柱にはすでに七桜《なお》が待っていた。
「おはよー七桜。あれ、今日文哉は?」
「おはよ天音。今日は熱出して休みだってメッセージ来てたじゃん。」
そう言って七桜はスマホの画面をぐいっと私の顔に近づけてきた。
「ほんとだ〜気づかなかったや」
私と七桜、文哉《ふみや》は近所に住む幼なじみ。幼稚園から高校までずっと一緒の仲良し3人組。いつも3人で登下校しているけど、
体の弱い文哉はこうやってしょっちゅう熱を出しては学校を休んでいる。
「今日の帰り、駅前のアイス屋さんいっちゃう?」
「いっちゃおー!食事制限今日までだし、レッスンで消費しちゃえば0カロリー!!」
小学生になるときにもらった某キャラクターのけたたましい声に起こされるところから私の1日はスタートする。
階段を降りていくとお母さんのお味噌汁の匂いがふわふわと漂ってきて今日はなんのお味噌汁かなと少しわくわくしながらキッチンに
顔をのぞかせると、お母さんは私とお父さんのお弁当をせっせと作っていた。
「お母さんおはよう あれ、お兄ちゃんは?」
「おはよ、天音。碧なら今日雑誌の撮影があるからって朝ごはんも食べずに飛び出して行っちゃったのよ」
まだ眠い目を擦る私をお母さんはふふっと見つめたあと、「そういえば、天音は今日はレッスンだけで仕事は入ってないのよね」とカレ
ンダーを見ながら確認している。
明日は16時からMVの撮影ねと独り言を言いながらお母さんも朝ごはんを食べ始める。天気予報を見ようとテレビをつけると、ちょうど
CMにお兄ちゃんが写っている。私のお兄ちゃん碧《あお》はモデルで、私はアイドル。最近は人気も出てきてレッスンに撮影と忙しい
日々を送っている。
仕事の準備でバタバタしているおかあさんに「いってきます」といって外に出ると向こうの電柱にはすでに七桜《なお》が待っていた。
「おはよー七桜。あれ、今日文哉は?」
「おはよ天音。今日は熱出して休みだってメッセージ来てたじゃん。」
そう言って七桜はスマホの画面をぐいっと私の顔に近づけてきた。
「ほんとだ〜気づかなかったや」
私と七桜、文哉《ふみや》は近所に住む幼なじみ。幼稚園から高校までずっと一緒の仲良し3人組。いつも3人で登下校しているけど、
体の弱い文哉はこうやってしょっちゅう熱を出しては学校を休んでいる。
「今日の帰り、駅前のアイス屋さんいっちゃう?」
「いっちゃおー!食事制限今日までだし、レッスンで消費しちゃえば0カロリー!!」
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