辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~ 2
ジェナから飛び上がったベティも、男の子を追いかけ回す。
 逃げたはずの男の子は、エルの周囲をぐるぐると回っていて、エルからあまり遠くには行けないように巧みにジェナとベティに追い込まれていた。
 それを見ながら、エルは目にたまった涙を追い払おうとなおも瞬きを繰り返す。
「どうした?」
 そうしていたら、ひょいと顔をのぞかせたのはラースだった。
 手には網の上で焼かれていたミルクモーの肉を持っている。ミルクモーと言いつつ、乳だけではなくて肉も美味なのだ。
 塩胡椒だけでも充分美味しいけれど、今回は香辛料を振りかけたものも焼いていたらしい。ラースの持っている串からは、香ばしい香りが漂っている。
「あの子、エルのこともらわれっ子って言った!」
「だから! 俺はそうじゃなくて!」
「うわーん!」
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