【書籍化決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~


 「………………オリビアは了承したのかい?」

 「え?……ええ、婚約者ですし、そうするべきなのかと……」


 対外的にはまだ婚約者だから、一緒に行かなければならないものだと思っていたんだけど……何の深い意味もなく了承してしまった事を今更ながら後悔する。
 

 「…………………………仕方ありませんね。オリビアが了承したのなら、私が口を出す必要はないでしょう。しっかりエスコートを頼みますよ」

 「……感謝する」


 お父様にお礼を言った後、ヴィルがこっちを見て嬉しそうに笑っている……またしてもエフェクトが凄くて無になってしまう。

 まぁでもお父様に頭を下げてくれた事で、少しは溜飲が下がった、かな……ちょっとだけ建国祭に対して前向きな気持ちになれたような気がした。


 父親の愛情って本当にありがたいものね。お父様が常に私の幸せを考えて行動してくれる事の安心感って、物凄いものがある……私はお父様を悲しませる事は絶対にしてはいけないと、固く心に誓った。


 
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