【書籍化決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~

王妃殿下のお茶会


 元のオリビアは王妃殿下が苦手だった。小説を読んでいても伝わってくる……理由はオリビアにとっての世界の中心である王太子殿下の悪口を言うから。


 もちろん小説の中のオリビアはそんな話に同調しないわけだけど、王妃殿下は同調するまでしつこくヴィルを貶める事ばかり言ってくる。


 私はこの毒親っぷりが本当に嫌いで……どうやったら自分の子供の悪口が出てくるんだろう。

 確かにヴィルにも悪いところがあったとしても親は味方でいないとダメでしょ…………そんな私の考えとは正反対の事をする王妃殿下の事は、理解出来る気がしない。


 実物の王妃殿下は、とても優雅で尊大な雰囲気が凄い……エレガントな刺繡が施された付け襟を大きく立てていて、首には豪華な宝飾品、髪は高く結い上げている。

 王妃殿下というより女王といった感じがするわね。


 「オリビア、我が愚息がそなたの領地で世話になったな。あやつめ張り切っていたようではないか……人身売買の現場を押さえて、議会では意気揚々と発言をしている。いつからあのように出しゃばるようになったのか……公爵領でも迷惑をかけていたのであろう?まったく、仕方のないヤツよ…………」
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