【書籍化決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~

ブランカ・メクレーベル伯爵令嬢からの招待状


 翌日、宣言した通りマリアは我が家には来なかった。

 さすがに10日も続けて出歩いたら、大人しく教会の予定に従ったのね。渋々従うマリアを思い浮かべて笑ってしまう。


 彼女は本当に正直で、話していて最初は教会のスパイなのかなって思った時もあったのだけど、その線はないなっていうくらいかなり普通の女子高生だった。

 そんな私の元へ一通の招待状が届く。


 王妃殿下のお茶会でご一緒したブランカ・メクレーベル伯爵令嬢からだった。


 内容はお茶会が開かれる旨と、その時に建国祭での非礼をお詫びしたいという内容だった。

 あの時の事を謝るくらいの矜持は持っていたのね……私はもちろん気にはしていなかったけど、王族やその婚約者相手に建国祭の祝賀パーティーで騒ぎを起こしたので、伯爵家としても動かざるを得ないのかしら。

 ヴィルは自分も悪いからあまり大事にはしたくないって言っていたけど、そこに陛下も来ていたし、なかった事には出来ない、か。
 

 そしてそのお茶会の場所は、何故かボゾン子爵家で行うという事も続いて書かれていたのだった。
 

 ボゾン子爵家という事はレジーナ嬢の屋敷ね。

 あの時、レジーナ嬢は特に私に攻撃していたわけではない。攻撃してなかったけど、あの人達の仲間ではある。


 子爵家だし立場も弱いから、もしかしたらブランカ嬢やその他の令嬢から断れない弱みを握られているのかしら…………なんだかあの伯爵家にいいように使われている感じがして、嫌な感じしかしない。
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