【書籍&コミカライズ作品】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~【第三部完結】


 稀に見るイザベルのワクワクした表情にときめいてしまった。

 参加させてあげたい。


 「ゼフも参加したいんじゃないか?」


 ヴィルがゼフに問いかけると、無言だけれど力強く頷き、こちらもとても参加したい表情に見える。

 やっぱり肉体派の2人は参加したくなっちゃうのね。


 「ふふっ、決まりじゃない?ヴィルも参加する?」
 
 「もちろんだ」


 肉体派じゃないと思うのだけれどなぜか燃えているようなので、一応応援しておこうかしら。

 
 「大会には兵士や炭鉱夫たちも参加するので、強者たちが沢山いますから、毎回とても盛り上がるのです」


 レジェク殿下はとても楽しそうに腕相撲大会について話している。

 マリアはそんな殿下に素朴な疑問を投げかけた。
 

 「レジェク殿下は参加しないの?」


 殿下は彼女の問いに目を丸くした後、「私は肉体派ではありませんので」と慌てて否定し、ヴィルはそんな殿下を挑発するような事を言い始める。


 「怖気づいたのですか?」

 「バカな……!いいでしょう、私を挑発した事を後悔させてあげましょう」


 なぜだかまた無駄な争いが起ころうとしているわね。

 そんな雰囲気をスルーするかのようにラスは不参加表明をした。


 「僕は参加しませんけどね~」

 「大丈夫、誰も参加するとは思ってないと思う」


 マリアにツッコまれて口を尖らせていじけるラスが可愛い……すっかり姉弟みたい。
 

 「ゼフ、がんばってね」


 ソフィアの応援に無言で頷くゼフ。これは負けられないわね。

 それにしてもこの大会に参加する人々に炭鉱夫という言葉を聞き、ドルレアン国に炭鉱があるのを初めて知る。


 炭鉱って事は石炭が取れるって事よね。

 この国の鉱物資源の中に石炭があったかしら……ちょっと興味が出てしまうわ。

 
 腕相撲大会が終わったらレジェク殿下に聞いてみようかな。


 「まずは注文して食べちゃいましょ!」


 大会の時間が近い事を知り、各々注文したものを飲食し終えて腕相撲大会に向かう事にした。


 大会は私が想像していたよりもかなり大規模で、屈強な人々ばかりがエントリーしている事に驚き、ヴィルやレジェク殿下は参加すると言った事を少し後悔しているように見えたのだった。

 
< 592 / 690 >

この作品をシェア

pagetop