【書籍&コミカライズ作品】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~【第三部完結】

 マリアのドレスはレジェク殿下が準備したもので、彼女の可愛らしさを引き立たせるAラインのドレスに、白からピンクのグラデーションを基調とした春の花を想起させるデザインになっている。

 髪もマリーににセットしてもらっていて、マリアはこの世界に来て初めてドレスアップしたのもあり、とても喜んでいたのだった。

 レジェク殿下もご満悦そうだったわね。

 私たちのすぐ後ろにはイザベルとニコライ様が参列している。

 二人はドレスアップしているものの、二人とも私たちの護衛をする気満々で、似た者同士の二人に見えてしまう……結婚したら絶対息が合うと思うのだけど。

 ゼフには引き続きソフィアとマリーの護衛を頼んでいた。

 彼がそばにいてくれればソフィアも安心出来るものね。

 そんな事を思いながら、式典が早く終わらないかなと考えていた。

 神に一番近い地位にいるフィラメル国王陛下が祭壇の前へ進み、火の神ゴンドゥーラへ供物を捧げながら祈りを捧げている。


 (ねぇ、私たちはここに立っているだけでいいの?)

 (いや、陛下が祈りを捧げ終わったら、次は参列者がやらねばならない)

 (同じようにやればいいのよね?)

 (そうだ、分からなければ私がサポートするから)
 
 (ありがとう)


 私たちは一連の流れについて小声で確認する。あらかじめ聞いてはいたけれど、あまりにも陛下が時間をかけているので、自分たちもやるのか不安になってしまったわ。
 
 そこで陛下が火の神へ祈りの言葉を捧げた。

 
 「火の神ゴンドゥーラよ、ドルレアン国の更なる発展と安寧をここに祈り、我が国は永久に御身と共に在らん事を!」


 国王陛下の言葉に呼応するかのように、ビシエラ山は緩い振動を繰り返した。

 
 「おぉぉぉぉ!」「神がお喜びだ!!」「やはり陛下には神の御声が聞こえておるのだ」「ドルレアン国に祝福あれ!!」
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