目と目を合わせてからはじめましょう
 「うげっーー」

 思わず、変んな声を上げてしまった。

 「も、もう結構ですので」

 起きあがろうとしたのだが……


 「申し訳ありません。緊急事態を除いては、途中で終了する事を禁じられてます」

 マッサージというより、二人のエステシャンが起きあがろうとする俺の体を押さえている。


 「そんなバカな……」

 「そういえば湯之原様から警護のお礼との事で、心配せずにゆっくり堪能するようにと、承っております」

 「はあ?」

 確かにお礼とは言われたが、彼女が一緒だとは聞いてない。様子から言って、彼女も知らなかったのだろう。


 「それでは、横向きになってください」

 エステシャンの言葉に、彼女が俺の方に体を向けた。

 ほんの少し手を伸ばせば届く距離に、彼女の体がある。どうしてこんなことに。


 「カップルスサービスでございます」

 そんなものいらん!

 「本当に、もう結構ですので」

 本気で起きあがろうとするが、グッと押さえつけらる。


 「せっかくですので、最後までリラックスしてお過ごしください」

 リラックスなんてできるか!


 「腕をあげますね」

 彼女の担当のエステティシャンが言う。

 「キャハッ」

 何故か彼女が笑った。その途端。

 ヒラリ

 えっ?

 タオルが床に落ちた。

 俺の目の前に、彼女の胸が広がった。

 もちろん何も身につけていない、真っさらな膨らみが……
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