目と目を合わせてからはじめましょう
 彼女の腕は、万歳するように上げられたままだ。

 まずいぞ、これは!

 そう思うのに、俺の目は見てはいけないものを見たまま閉じようとしない。


 「きゃああ」

 彼女が、胸を両手で隠した。

 彼女の悲鳴と胸を隠す姿に、俺はやっと目を閉じることが出来た。


 エステシャンが何か言ってる気がするが、全く耳にんて入ってこない。それより、俺のオレがいうことを聞かない。

 ビリっ

 やばい、紙パンツが破けた。

 何故かカーテンを開けたままエステシャンは行ってしまった。うそだろ?


 俺は、俺の不適切なものがバレないようグッと足に力を入れて、サッとカーテンを閉めた。

 何か言わなければいけない気がする。

 「チラッとしか、見てないから」

 これで良かったのか? 良いわけがない。

 「もう! 知らない!」


 嘘でも、見てないというべきだったのだろうか?

 俺はベッドの上に座り込んだ。

 落ち着け、落ち着けといい聞かせるが、目に焼きついてしまった彼女の胸が離れるわけがない。遠くに広がる海を見てやり過ごした。
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