少女たちの秘密

もう一つの秘密

7歳の少女が居た

「先生ー村田さんが居ません」

「そうね。お休みかも知れないわね。先生、お家の人に連絡してみるね。」

小学校2年生の教室。一人の女子児童が、休んだんだと思う

「あーもしもし。村田さんのお母さんですか？　今日、陽央子(ようこ)ちゃん学校に来て居ないんですけどね。風邪でも引きました？」

「あれ。おかしいわね。陽央子は今朝8時ちょっと前に元気に家を出て行ったけれど」

「そうですか…おかしいですね。」

「何か、嫌な予感がするわ。いやごめんなさい。実は主人の仕事の関係で、今、何ていうか、大きな事件？　を追っていて。家族も気を付けるように言われているの」

「大きな事件…ですか。念のため警察にこちらから連絡しておきますね。」

「ああ、よろしくお願いします」

ガチャン

村田陽央子の母親は、電話を切った。いけない。何だか胸騒ぎがする

昨晩、村田家の父親は、ナイーブになっていた。陽央子が寝た後に

「最近オ◯ムが騒がしくてさ。いくつかの誘拐や事件、オ◯ムが関与しているらしいんだけど、証拠が出て来なくて。あ、こんな事、近所に言わないでね。」

「言っちゃダメなのね、分かった分かった」

「くれぐれも、頼むよ。あとは陽央子の事だな」

「そうね。」