婚前どころか、フリですが ~年下御曹司?と秘密の溺甘同居~

日曜日はゆっくり起きて支度をした。翔くんに葉山さんとランチに行く旨を伝えると、端正な顔を歪めて「本気だったんですね…」と嘆いていた。

葉山さんとはBCストリートのホテルで待ち合わせだ。全室オーシャンビュー付きのラグジュアリーホテル。ツインタワーのオフィスから、いつも大きいなぁと眺めていた場所。まさか中層階のレストランでアフタヌーンティーを嗜むことになるなんて思ってなかった。

レストランに着いて名前を告げると、すぐに案内されたのは窓際の席。見事なオーシャンビューを背に、葉山さんはいた。相変わらず美しい佇まいが絵になりすぎていて目を奪われそうになるが、ぐっと堪える。

「お待たせしてしまいすみません。 葉山さん、今日はお誘いありがとうございます」
「私が早く着きすぎてしまっただけなのでお気になさらないでください。 こちらこそお会いできて嬉しいです……小春さんとお呼びしてもいいですか?私のことは栞と呼んでください。それと敬語もいりません。翔から、先輩だって聞いてます」

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