結婚願望ゼロだったのに、一途な御曹司の熱情愛に絡めとられました
先生に背を向けてキッチンで湯を沸かし、ドリップコーヒーを淹れた。先生のコーヒーには結婚式の引き出物でもらった白いコーヒーカップを使い、いつもより丁寧にドリップした。
芳ばしいコーヒーの香りが漂い始め、やっと気持ちが落ち着いてくる。
チラッと先生を見ると不動産屋さんでもらった物件のチラシを難しい顔をして眺めていた。
何を考えているんだろう? まさか私に一緒に住まないかって言って来ないよね?
淹れたてのコーヒーと、ケーキを乗せるお皿をお盆の上に乗せてコタツ近くに行った。先生の前にコーヒーカップを置くと「ありがとう」と言われた。先生の研究室で時々コーヒーを淹れてあげた事を思い出す。先生はいつもブラックだった。
「お砂糖とミルクは?」
「大丈夫ですよ」
「昔と同じですね」
ついそんな言葉が出た。
「僕の好みを覚えていてくれたんですね」
機嫌良さそうに先生が微笑んだのが癪だった。
「勘違いしないで下さいよ。別に先生に気があったから覚えていた訳じゃないですから」
「わかっていますよ。噛みつかなくてもいいのに」
「噛みついていません。先生が何でも結婚の方向に持って行こうとするから警戒しているんです」
「そう言っている割には隣に座ってくれるんですね」
こたつの角を挟んで先生とはエル字の位置になる場所に座っていた。
「僕を家にもあげてくれたし」
「それは先生がケーキで私をつるから」
「恋愛対象になれる距離って、どれくらいの距離か知ってますか?」
「パーソナルスペースを侵されてもいい距離でしたよね。パーソナルスペースとは他者の侵入を拒む距離で、恋愛対象になれる距離はこのパーソナルスペースの侵入を許せる距離」
「そうです。今、僕と九条さんの距離は動いたら肩が触れるぐらい近い。これは一般的に恋人の距離です」
いつものクセで自分の定位置に座っていただけだったけど、確かに近い。
芳ばしいコーヒーの香りが漂い始め、やっと気持ちが落ち着いてくる。
チラッと先生を見ると不動産屋さんでもらった物件のチラシを難しい顔をして眺めていた。
何を考えているんだろう? まさか私に一緒に住まないかって言って来ないよね?
淹れたてのコーヒーと、ケーキを乗せるお皿をお盆の上に乗せてコタツ近くに行った。先生の前にコーヒーカップを置くと「ありがとう」と言われた。先生の研究室で時々コーヒーを淹れてあげた事を思い出す。先生はいつもブラックだった。
「お砂糖とミルクは?」
「大丈夫ですよ」
「昔と同じですね」
ついそんな言葉が出た。
「僕の好みを覚えていてくれたんですね」
機嫌良さそうに先生が微笑んだのが癪だった。
「勘違いしないで下さいよ。別に先生に気があったから覚えていた訳じゃないですから」
「わかっていますよ。噛みつかなくてもいいのに」
「噛みついていません。先生が何でも結婚の方向に持って行こうとするから警戒しているんです」
「そう言っている割には隣に座ってくれるんですね」
こたつの角を挟んで先生とはエル字の位置になる場所に座っていた。
「僕を家にもあげてくれたし」
「それは先生がケーキで私をつるから」
「恋愛対象になれる距離って、どれくらいの距離か知ってますか?」
「パーソナルスペースを侵されてもいい距離でしたよね。パーソナルスペースとは他者の侵入を拒む距離で、恋愛対象になれる距離はこのパーソナルスペースの侵入を許せる距離」
「そうです。今、僕と九条さんの距離は動いたら肩が触れるぐらい近い。これは一般的に恋人の距離です」
いつものクセで自分の定位置に座っていただけだったけど、確かに近い。