愛のない政略結婚で離婚したはずですが、子供ができた途端溺愛モードで元旦那が迫ってくるんですがなんででしょう?
姉は我が儘放題だし、宣利さんは生命の危機を感じるほどストイックだし。

食事も終盤にさしかかった頃、窓の外で花火が上がりはじめる。

「うわーっ」

暗い海の上に色とりどりの花が咲く。
それはとても幻想的で綺麗だった。

「綺麗……」

残りを急いで食べてしまい、窓辺に立つ。

「花琳」

灯りを消し、すぐに見やすいように宣利さんが一人掛けのソファーを持ってきてくれた。

「ありがとうございます」

そこに座り、花火を眺める。
こんな特等席で花火が見られるなんて、最高だ。

「シャンパンでも傾けながらだと、格別だったんだろうけどな」

残念そうな彼を見上げる。

「でもしばらくはおあずけだな」

目のあった彼が、ちゅっと口付けを落としてくる。
それが嬉しくて、私も笑っていた。

宣利さんは私が座るソファーの、肘掛けに腰掛けるように寄りかかり、私の肩を抱いて花火を見ている。
自然とそんな彼に身体を擦り寄せていた。
幸せ。
好きな人にこんなに大事にしてもらえて幸せ。
……でも。
これで宣利さんが私自身を愛してくれたら、本当に最高なんだけれどな……。

そのうち、宣利さんが私から離れた。

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