愛のない政略結婚で離婚したはずですが、子供ができた途端溺愛モードで元旦那が迫ってくるんですがなんででしょう?
あっ、このスカート、ウェスト部分が普通よりかなり太いストレッチ素材になっているけれど、マタニティ用じゃないかな……?

「服にあわせて靴とバッグも買ってある。
アクセサリーも」

彼が開けた引き出しの中からはたくさんのアクセサリーが出てきた。
見渡した部屋の中にはバッグも靴も並べてある。
悔しいがどれも、センスがいい。

「あの。
こんなにいただけません」

けれどこんなにたくさんのプレゼントなんて度が過ぎている。

「花琳はまだ、遠慮するんだな」

呆れるように宣利さんは小さくため息をついた。

「そりゃ……」

タワマン住み時代も好きに使ったらいいとカードを渡されていたが、贅沢品はパソコンを買わせてもらったくらいでほとんど買わなかった。
だって、お金持ちだからって湯水のようにお金を使うのは違わない?
これは私が庶民だからなのかな。

「そういう花琳、可愛くていい」

宣利さんの顔が近づいてきて、ちゅっと軽く唇が触れて離れる。

「……へ?」

目も閉じる間もない早業だったのもあって、状況が整理しきれず変な声が出た。

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