もう、あなたを愛したくありません〜ループを越えた物質主義の令嬢は形のない愛を求める〜
そうと決まったら早速行動あるのみ。
キアラは急いで支度をして街へ向かった。馬車に揺られながら、今後の計画を立てる。
まずは極力ダミアーノに会わない。
彼に対して強い憎しみを抱いている今の気持ちを維持するために。
そして自らの手でお金を稼ぐ。
できれば半年以内に婚約破棄の手切れ金の倍を稼ぐ。これは早ければ早いほどいい。
だから事業が軌道に乗ったら、投資家に声をかけて融資を募ろう。それにはリグリーア家もヴィッツィオ家にも関係のない人物がいいだろう。
(そうね……皇太子なんてどうかしら? 皇族なら私財も多いだろうし、ヴィッツィオ家が属していた派閥の敵だったしね)
皇太子レオナルド・ジノーヴァーは今は亡き第一皇妃の子で、皇帝の長子だった。
皇后の息子は第二皇子で、皇位を虎視眈々と狙っている。
勢力は皇后派閥が帝国最大だが、実績は第二皇子よりも皇太子のほうが圧倒的で、皇帝からの信頼も手伝って現状では皇太子派閥が有利だった。
(……ま、それも皇后の陰謀でひっくり返るんだけどね)
まずは自分のできるところから始めようと思った。今日は商会の拠点を探しに行こう。
感情など持ち合わせていない硬貨だったら、絶対に自分を裏切らない。