もう、あなたを愛したくありません〜ループを越えた物質主義の令嬢は形のない愛を求める〜
ドンと大地を揺らすような重い破裂音がする。魔獣出現の源である魔道具が破壊されたのだ。
四隅にあった魔道具は四人の手によって粉々に粉砕され、新たな魔獣が出現することはなくなった。
あとは、残りを討伐するだけだ。
しかし、レオナルドは胸に違和感を抱く。
(あれの術者たちはどこだ……?)
通常、魔道具の管理は人の手によって行われる。特に生き物を創り出すという高度な魔法を発動させるためには、常に精密な管理が必要だろう。
仮にひれ伏すほどの膨大な魔力の持ち主なら、個人一人で行えるかもしれないが、帝国でレオナルドやキアラを越えるマナの持ち主はいない。
「ガアアアァァァッ!」
魔獣の咆哮が聞こえた。魔道具は消し去ったものの、魔獣の残党は暴れ回って、騎士たちが苦戦している。すぐに助けに行かなければ。
(……いや、おかしい)
その時、彼は見落としていた2つ目の違和感に気付いた。
確かに魔道具は破壊した。なのに、魔獣は消えていない。
とういうことは、何処か他にも魔道具がある……!
次の瞬間、
「っ……!?」
レオナルドの足下に突如魔法陣が浮かび上がったと思ったら、黒い電撃が――爆ぜた。