イケメン吸血鬼を救え!ー私の血を貴方にー

2 KIOKUー1ー



「ハァハァ…」

誰もいない廊下。

俺は壁に寄りかかる。


ダメだったじゃないか!

シャラめ!

あの日_______…


『…_____人間界で、女を拾う?何言ってるんだ。お前は』

『吸血鬼界で、広まってる噂〝人間界には、甘い血の女がわんさか居る〟みたいで、1人特別で格が上の人間の女の子が居るんだ』

『で?そんなの、どうすんだ』

『ミーラが先生になってその子をここに連れ込む』

『お前!正気か?!ただでさえ、人間界は危険だしなおかつ…先生って。お前、頭どうかしちゃったのか?』

『僕は、本気だよ?ミーラと一緒になるまでは。もう、手配はしてある。そして、女の子の名前は〝穐本灯莉〟』


_________って、連れてきたはいいものの…これからどうすんだよ。

人間の女と一緒にここに住むって…

案外…やばい事してるんじゃないのか?

「はぁ〜…」

先が思い殺られる。


「ねぇ」

「うわぁ?!」

「ごめんなさい、驚かせちゃって」

「ほんとだよ。で、なんだ。元の世界に帰りたいなら帰ってもいいぞ。さっき言った言葉は…シャラに言わされただけだから」

コツ…コツ…

「近寄るな」

「どうして、そんなに触れる事が嫌いなの?」

「べ、別に…お前には関係ないことだ」

「教えてくれないと分からないな」

「お前…ほんとに、特別なんだな」

「へ?」

「まぁ、いい。そこで聞いてろ」

俺は過去のことを話始めた。
< 11 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop