悪魔なあなたと結婚させてください!
だけどアレクはとても真剣な顔で、「上着も渡しただろ」と、言ってきた。
そういえば沢山手渡されていたっけ。

あれらは上着だったみたいだ。
試しにその一枚を手にとって羽織ってみる。

腹部の横が隠れていくらか細く見える。
だけど幸のお腹は前に向けても突き出しているから、そう簡単には隠れない。

「次の上着を」
アレクは腕組みをしてまるでモデルの審査員みたいな顔つきで真剣に幸を見ている。

そんなに見られたらさすがに恥ずかしいんだけど。
そう思いつつ次の上着を手に取って羽織った。

今度の上着は全体的にオーバーシルエットで、ボタンつきだから腹部を隠すことができる。

だけど下のTシャツは首元が少し広いタイプだから、かろうじて骨が浮き出て見えている鎖骨を見せることができた。
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