悪魔なあなたと結婚させてください!
「えーっと、この前ジムではかってもらったら48キロだった」
ダイエットを続ける幸のウエストは随分と細くなった。

アレクが選んでくれたTシャツも今ではブカブカだ。
今は休日に買ってきたばかりのMサイズの服を着ている。

Lサイズでもいいかもしれないと思ったのだけれど、デザインやメーカーによってはLでは大きいことがわかった。

Mサイズを手に取り、試着室に入ったときのドキドキ感は忘れられない。
そしてなにより、そのMサイズを着ることができたときの喜びはひとしおだった。

「みんなこのくらいのサイズを当たり前みたいに着てるんだ」
としみじみと思ったものだ。

「本当に、よく頑張った」
アレクが後ろから幸を抱きしめる。

そのまま首筋に顔をうずめてくるので、くすぐったくて身を捩った。
「料理中なんだけど」
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