腹黒王子とめぐるの耽溺日誌
めぐるの危機感
昼休みのこと。

佐原君といつも通り雑談しながら過ごそうかなぁと思っていると、なぜか倉木さんが私の目の前に現れた。



「え、く、倉木さん?どうしたの?」


「私、雪平さんとあまり話したことがないでしょう?だから、一回ちゃんと話したくなったの。一緒に話しても良いかな?」



いきなりなにを言うかと思えば、恋敵と親交を深めたいって考えてるのか?この子は。

倉木さんは学級委員っていう真面目なイメージと、谷口先生のイメージしかないから話すって言ったって話題が見つからないよ。
まさか谷口の話なんてする訳にもいかないし。



「別に良いけど…話すって言っても私達、共通の話題あったかな?」


「あるでしょう?一緒の話題…」



何故か倉木さんの目がギラギラとしている。
背筋に謎の悪寒が走りゾクッとしていると、倉木さんが「場所を変えましょ?」と笑顔で私の腕を引いた。

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