両手から溢れる愛を

今日はドラマを万全の状態で見るべく、出された課題を学校ですでに終わらせた。


教室を出る頃にはすっかりと帰るのが遅くなってしまったけど、早く帰って一話目と二話目を見返さないといけないと、早歩きで廊下を歩く。


こないだの二話目は、主にカケルと主人公の回で、終盤にチラッとツバサが出てきたから、三話目はついに3人が邂逅するかもしれない。


朝は小降りだった雨が、すっかりと本降りに変わっていて、そのせいか窓から白い空が見える。


今から帰るんだけど。
もっと止んでくれないかなー。


相変わらず天気にケチをつける私に、ついに神様お天道様が怒ったのか。

昇降口に差し掛かろうとした、その時だった。


「三島くん」

三島!?

随分と聞き覚えがある名前に、反射的に身構えてしまう。


陰からそっと様子を伺うようにその声を追って覗いてみれば、そこには怠そうに靴箱に寄りかかる三島と、くるりとカールした髪の女の子。


最近三島を狙ってるらしいよと、密かにみっちゃんから聞いた女の子だ。

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