両手から溢れる愛を

「てか何で知ってるの!?」
「あんなに堂々と一緒に帰って、逆になんで知られてないと思ったの?」


にやりと、こちらを見て笑みを深めたみっちゃん。

とてつもなく嫌な予感がする。


「まぁもう慣れたもんだしね。何回くらいしてるんだっけ?」

「は、はぁああ!? 別に慣れるとかそんなんじゃないし! わざわざ回数とか数えてないしぃ!」

「あー確か両手の指で数えられなくなったんだっけ。ちょうど昨日ので」

「違いますぅ。まだ二桁もいってないので余裕で両手で数えられますぅ!」

「あ、やっぱ数えてんだ」


ぎくっ。


「は、はめられた」
「んな大袈裟な。ま、片手ではもう数えられないよね。昨日ので確か9回目か」
「なんで知ってんの……」

もはや何も言い返せず、どこまでも知ってるみっちゃんに恐怖さえ覚えてしまう。


「だからこそこそするならまだしも、割と堂々と一緒に帰ってるじゃん。元々隠す気ないでしょ」

「そ、そんなことないもん」

ただ一緒の傘に入れることが嬉しくて周りのことなんて頭に入ってこなかったとか、そういうんじゃないもん。

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