一途な副社長は寵愛する彼女に愛を注ぐ
私はすぐさま洗面台まで走った。

「かわいいー!塁ー!かわいい!!」

塁は、私について来て扉に肩を寄せて腕を組み、喜ぶ私を見てフッと笑った。

「似合ってる」

「今日、私がここに来なかったらどうしてたの?」

「とりあえず家に帰ってから、連絡しようとしてた」

「んで帰ったら、私がもういたって事ね。
ありがとう塁。大事にするね。
このまま外さない。」

俺のものっていう首輪でしょ?これ。

「ああ。ずっと付けとけ」

塁は、少し真剣な顔で言った。

それでも塁は、それ以上の言葉は何も言ってくれない。

何で?
何で私にプレゼントなんて用意したの?
何でキスマークなんて付けたの?
何で合鍵なんて渡したの?

聞きたいことはたくさんある。
問い詰めたくなる。
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