一途な副社長は寵愛する彼女に愛を注ぐ
17〜ヒカリside〜
塁は、前はやはりいくらか手加減していたのか、結婚してからというもの、起き上がれないほどの溢れる愛を注いでくれる。

心地よい疲労感に包まれ、乱れた呼吸もやっと落ち着き、ウトウトとまどろんでいれば塁の携帯が鳴る。

塁は携帯を確認すると、裸のまま飛び起きた。

麗についに陣痛が来たという純平さんからの連絡だったようだ。

私はまだ、足に力が入らず歩けそうもない。
タラタラと垂れてきてるのも感じる。

塁に追いかけるからと言って、急いで先に向かわせる。

いよいよだ!
私も励ましに行きたい!

私はなんとか立ち上がり、震える足を引きずってシャワーを浴びる。

あはは。ヤバすぎ。
1人で笑ってしまう。

そして、ようやく落ち着いて来て、パパっと着替えだけして、迷わず置いてあった塁の新車のディフェンダーのキーを手に取り、玄関から飛び出した。

タクシーなんてまっていられない。
< 224 / 277 >

この作品をシェア

pagetop