一途な副社長は寵愛する彼女に愛を注ぐ
振り向いたら、もっと凄かった。

何コレ。
誰?
塁さんなの?

引き締まった腹筋に、程よく厚みのある胸板。

濡れた髪。
滴る雫が、塁さんの色気を増幅させていた。

「ヒカリ?」

ハッ!!見惚れてた!?

「あー!!あははは!ごめんなさい塁さん!!シャワー借りていい?」

「おお。んじゃな。ごゆっくり」

そう言って、塁さんはポンと頭に手を乗せて出て行った。


び、ビックリしたー!!

私は、1人脱衣所でしゃがみ込んでしまった。

あんなに、カッコよかったっけ!?
いや、カッコよかったな。

見慣れてただけだわ。昔は。
でも、お兄ちゃんみたいなもんだったし。

でも、今はすっかり変わってしまった塁さんについて行けない。

しかも、頭ポンて。
何年ぶりだっただろう。
触れられたの。


本当に、恐ろしいな。
あの兄妹は。


と、とにかく、シャワー浴びよう。
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