病んだ心をつまびいて




.




しばらく帰路を歩き続ける。
三叉路の真ん中に差し掛かった頃、新山くんが足を止めた。




「俺ん家、行くか」





新山くんが、喋った。

……じゃなくて!!




「おれんち?」




おもわず復唱すれば、新山くんはうなずく。





「新山くんの、おうち?」

「うん。来いよ」

「え、ええ」





なんだかんだ新山くんのおうちには行ったことがなかった。


健全な関係性を築くはずの期間に、いろんなことがありすぎたから。




「ど、どーしようっ、心の、準備が」




いったん新山くんに背を向けて、熱く火照る頬を手で覆った。



あまりに唐突すぎるお誘いだ。

なにか菓子折り……なんてあるわけないし。
メイクも直してない。保健室で寝てたから髪も跳ねてるよ。
う、うぐ……




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