本日、初恋の幼なじみと初夜を迎えます。~国際弁護士は滾る熱情で生真面目妻を陥落させる~
「あ。私自分で払うから」
「最初だから掛け金は一倍でのままでいいか」
ポーチから財布を出そうとしたが、彼が手際よくマシンの操作をしてこちらを見向きもしない。お金を取り出す前に「よし、できた」と言う声。
「ほら香ちゃん。さっそくやってみよう」
思い切って「えい!」とボタンを押す。スロットがくるくると回り始め、ひとつずつゆっくりと止まっていく。
「あー、惜しい」
横並びの目は数字がふたつそろったが最後が絵柄だ。
もう一度と促されて、再度ボタンを押す。今度は全部ばらばらだ。その後も何回か続けたが、ふたつまでしか目がそろわない。
「私にスロット運はないみたい……」
こんなにそろわないものなのだろうか。高校生のときは勉強ばかりしていて、ゲームセンターで遊んだ記憶がないからわからない。
一回十セントとはいえ、このままだと最初に入れたお金があっという間に飛んでいきそうだ。
「私はもういいわ」
硬くて座り心地の悪いイスから腰を上げようとしたら、「ちょっと待って」と止められる。後ろからスッと腕が伸びてきた手が、スロットの画面に触れる。
「これ。見て」
「最初だから掛け金は一倍でのままでいいか」
ポーチから財布を出そうとしたが、彼が手際よくマシンの操作をしてこちらを見向きもしない。お金を取り出す前に「よし、できた」と言う声。
「ほら香ちゃん。さっそくやってみよう」
思い切って「えい!」とボタンを押す。スロットがくるくると回り始め、ひとつずつゆっくりと止まっていく。
「あー、惜しい」
横並びの目は数字がふたつそろったが最後が絵柄だ。
もう一度と促されて、再度ボタンを押す。今度は全部ばらばらだ。その後も何回か続けたが、ふたつまでしか目がそろわない。
「私にスロット運はないみたい……」
こんなにそろわないものなのだろうか。高校生のときは勉強ばかりしていて、ゲームセンターで遊んだ記憶がないからわからない。
一回十セントとはいえ、このままだと最初に入れたお金があっという間に飛んでいきそうだ。
「私はもういいわ」
硬くて座り心地の悪いイスから腰を上げようとしたら、「ちょっと待って」と止められる。後ろからスッと腕が伸びてきた手が、スロットの画面に触れる。
「これ。見て」