君のブレスが切れるまで―on a rainyday remember love―
 得手不得手もない。ただ淡々とこなし、覚え、正解を綴っていけば評価は上がる。しかしその分、不気味と恐れられ罵られるのは私が周りにない能力を秘めていたからか。
 人々の背で言い表せられない悪意の影が踊る。人間は自分たちと違うものを見ると、排他的になることを知った。
 それでも人間としての評価は上がっていく、私という概念を置き去りに。


 こんな環境、狂ってしまえば楽だろう。でも、それを踏みとどまらせたのは紛れもなく、あの気持ちだった。
 会いたい。
 私では意味を、理由を見つけるには力不足なの?
 会ってみたい。
 賢くなればいい? もっと賢くなれば見つけられる?
 会って話したい。
 なんて――傘に問いかける。
 ほら、今日もまた雨が降る。


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