契約結婚、またの名を執愛~身も心も愛し尽くされました~
 ちなみに普段は飲酒の習慣がない。
 だからなのか、驚くべき刺激が喉を焼いた。

 ――つ、強……っ、それに炭酸が……!

 噎せ返らなかった自分を褒めてやりたい。
 全力を喉に込め、懸命に耐える。しかしおかげでガチガチだった身体は、息が整う頃には僅かに力が抜けていた。

「……お、美味しい、です……」
「それはよかった。気に入ったのなら、お代わりしますか?」
「いいえ、もう充分です!」

 正直、早くも身体は熱を帯びてきている。頭がフワフワする気もするし、これ以上杯を重ねれば、確実に酔ってしまうだろう。
 それは非常に困る。
 希実は仕切り直す心地で、水も飲み干した。

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